『推し燃ゆ』の主人公はその情熱を他所に向けられなかったのか

そのことばかり考えてしまう。

別に「推し」をつくることそのものが悪いんじゃない。

ただ、推しの人生と自身の人生を重ね合わせて、リアルでは面識もない人物の精神的な味方になることは、自分の人生を丸ごと放り投げられるくらいの膨大な想像力をつかわないとできないのでは…と思わずにはいられない。

そう考えると、胃がヒュッと冷たくなる気がする。